弱点があるから、優れた長所がある。

今さらですが、改めて「弱点のない人などいない」と感じています。
職場など日常の場面で、どこか特定の分野で弱点を持つ人が結構います。短期記憶が弱いなどだけでなく、数字を量として把握するのが難しい、英語のスペルを覚えにくい、自分の考えをすぐに修正するのが難しいなど。(ここでは、発達障害ゆえであるかどうかは考えません。)
しかし、もしその人たちを、その弱点を持たない別の人に置き換えるとすれば、仕事がスムーズに行くのだろうか、、、私はNoだと思います。その人たちの多くは、専門分野での第一人者だったりするのです。他の人がその能力を肩代わりすることは不可能です。
しかし、その弱点ゆえのトラブルがあると、多数の人から弱点ばかりを突く矢のような言葉が出てきます。「最大公約数的意見」とでも言うのでしょうか、「多対1」の意見は、時にその人を追い詰める非常に冷たい言葉になります。悲しいことです。
でも、ちょっと発想を変えるだけで状況は大きく変わると思っています。「弱点があるから、優れた長所がある」と。逆に言えば、無難にこなせる人は第一人者になれないと思っています。
同時に、やはり人はひとりでは生きていけないと。補完しあうことで初めて大きなことが出来ると、最近改めて感じています。

なお、私は、細かい違いを見分ける力はありますが、「自分がそれを好きか」を決めることが出来ません。大きなことでなく、食べ物、音楽、衣類、インテリアなどなど、、、違いはわかります。でも、それが好きか嫌いかわからないのです。
でも、普通の会社員をしている限り、そのような主観的なことはあまり必要としないので、何とか仕事が続いているのでしょう。

話は戻って、弱点を指摘するのは、まだいい方と考えています。最悪なのは、それすらしなくなったときです。
ただし、私が経験したのは1例だけですので、特殊なケースなのかもしれません。
1990年後半あたりからでしょうか、どの企業でも「成果主義」が言われ始めました。私が経験したところでも、「(部署でなく個人の)成果を数値化せよ」など、形ばかりの未熟な「成果報告」が登場し、それ以来、社員同士が助け合う場面が減り、弱点をフォローしあう雰囲気がなくなりました。
それだけでも企業としての戦力低下ですが、他部署への協力(干渉)もしなくなったため(「縦割り」と言うのでしょうか)、弱点を指摘するどころか、弱点に触れない雰囲気が強まりました。
するとどうなったか、、、すべてではありませんが、弱点のレベルが会社(管理側)からの要求レベルとなってしまったのです。それ以上の能力が社員に求められないのです。
あえて会社が求める以上のことをしようとする人はほとんどいません。恐るべき企業の戦力低下です。
これも、解決法は同じと考えています。「人にはそれぞれ能力の凸凹がある」ことを認めること。
発達障害者など、能力の凸凹の大きい人の存在を認められるかどうかが、企業の明暗を分けるのかもしれません。
さて、発達障害者がこのような要求レベルの低い職場で働きやすいか、、、Noでしょう。無難にこなすことばかりが求められ、持っている能力を発揮できないのですから。

いくつかのことを書きましたが、部分的にでもコメントいただければと思います。

フェルデンクライスの講習期間中ですが(今日が唯一の中休み)、以前から考えていたことを書き出してみました。明日から7日間、後半の授業が始まります。

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コメント

No title

私も会社勤めの経験ありますが、成果主義とは違うけれど、協力したり助け合い精神が全くなく自分の仕事さえよければ・・・という会社で(上司含む)かなり精神的に追い込まれました。

まささんの言う通り、障害有無に関わらず、不得手得意はあると思いますし、それを補い合いながら社会は成り立っているのだと思います。
発達障害だって、だからこそ意味のある存在だと思うのです。
私には、これといって大きな能力はないけど、
秀でてる部分はわかってるつもりです・・・。

いつかわかってくれる会社や社会ができたらいいなあ。

Re: はるちんへ

コメントありがとう。はるちんの日記、必ず読んでいますよ。拍手しかしていなくてごめんなさい。
私は、歴史を動かしてきた人たちの中に、発達障害者が多くいるのではないかと思っています。曲がったことが嫌いで、多数派に流されない不屈の精神を持っているのですから。
不得手を補い合い、得手を生かすことは、本人にとっても社会にとっても大きなプラスになると信じています。微力ですが、そのことを言い続けていこうと思っています。

No title

まささん、時代はやっと発達障害に関心を向けてきたようです。
かつて不登校が全くなまけものと受け取られていた頃、
地味ながら当事者と二人でコツコツと歩んだ経験があります。

今、その彼は大学を出て、社会人として頑張っています。
私はサポートする側という視点ではなく学ばせてもらうことのありがたさをいつも感じで感謝しています。


発達障害、しかも見た目には全くわからず普通に社会に出て働きながら苦労している当事者のネットワーク作りが出来ればと思ってこれからもお手伝いをさせて頂きます。

また近いうちにお会いしましょう。


Re: foomamaさん

息の長い活動をされておられますね。今は、子供に対しては国を挙げて取り組んでいると言っていいでしょう。子供を持つ親は、たいてい発達障害について何らかのことを知っていますし。
しかし、企業社会はどうでしょう。私の職場だけかもしれませんが、「言われたとおりする」がいいこととされ、個人の長所を発揮する機会がどんどんなくなってきていると感じています。
杞憂かもしれませんが、発達障害を持つ子供への支援すべてが「保護の対象」となり、一般企業に就職したとしても、定型者(定型社会)と切り離されてしまうことを危惧しています。少数派の考え、意見を排除する構造は、社会にとって大きなマイナスでしょう。
発達障害といっても、いろんな状況の方がおられると思います。ひとつの集まりがそのすべての状況の人をカバーする必要はないと考えています。
働きながら苦しみ続けている人たち(自分の発達障害に気付かずにいる人も含めて)と一緒に何かできればと思います。
近いうちにお会いしましょう。

能力の凹凸

弱点のない人などいない・・・本当にそうだなと思います。
自分では弱点だと認識していることが、時と場合によっては長所になることもありますし、そう考えると”弱点をなくす”という発想自体に無理があるのかもしれませんね。

企業や地域のコミュニティの中で、個人の弱点をなくすこと、個人が成長することだけを求められたとしたら、すぐに限界が訪れるような気がします。
私自身、常に成長を求められる場所では、すぐに息切れしてしまいます。

個人の凹をなくすことだけに囚われるのではなく、個人それぞれの凹凸を組み合わせる中で初めて、思いもよらないような大きな力が生まれるのかもしれませんね。

弱点は、攻撃するものではなく、カバーし合えるものであったら良いなと思います。

Re: 能力の凹凸

MKさん、コメントありがとうございます。
「時と場合によっては長所になる」までは考えていませんでしたが、私にもそういう部分があります。まわりから「普通はそこまでやらないよ」と言われる、物事を深く見るところとか。「弱点」は、多数派につくられた部分も多いと思っています。
弱点に関係するトラブルは、非常に複雑な形で表れるようです。他のブログで類似の議論を読んだことがありますが、多くのケースでは、その本人は弱点を徹底的に隠そうとします。まわりは、その不誠実な対応に感情的な反発を招くようです。なお、この構図をお互い理解できれば、問題は解決すると思っています。
ちなみに、私の記事の前半部分は、職場でのことではないです。職場は、すっかり他者/他部署に対し不干渉主義になってしまっていますので、、、
きっと、伸びる企業は凹凸を組み合わせることで大きな力が生まれることをよく知っているのでしょうね。
またコメントよろしくです。

No title

こんにちは!

以前、脳科学者の茂木健一郎さんが言ってました。
「うんと苦手な事がある人は、うんと得意な事がある。」
天才といわれる人たちって、
発達障害系の特徴もってるみたいですよね。

発達障害の特徴は反対からみると長所になる面もあるし…
私はいい方に活かせなくて苦しかったけど
子供はいいように伸ばしてやりたいなって思います。

それから凹を何とかする事ばかりでは自信喪失。
凸の方をうんと伸ばせたら
凹の底上げもできるかもしれないって考えてます。

凸凹あってもOKな世の中にしたいですね!

Re: 絢未さん

こんばんは。
そう、科学者などの専門家には、発達障害者が多いと予想しています。ある人のブログにあった言葉ですが、発達障害は、DNAが種(人類)の維持のために必然的に生み出しているものと思っています。
「凸を伸ばすことで凹も底上げされる」、ほんとそう思います。IT化などで、ますます決められたとおりにすることが求められる今の社会に、なかなか希望は持てませんが、凸を生かし、凹を補い合える社会を目指し、微力ながらも身近なところから実践していきたいと思っています。

No title

まささん、今晩は。Neighborhoodです。
ここの記述、深い内容ですのでコメント記述難しく思ってます。
日を改めて、何かコメントさせていただきます。
ではまた

Re: Neighborhoodさん

コメントありがとうございます。
荒削りな文章・内容ですので、「何となく」で読んでもらえればと思います。
よかったら、部分的に引っかかったところに対してでかまいませんので、またコメントいただけると幸いです。別の記事でもいいですよ。自転車、日々の出来事がおすすめです。
これからもよろしくです。

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プロフィール

まさ(climbmasa)

Author:まさ(climbmasa)
40歳を過ぎて、人とちょっとだけ違う自分に気付きました。ここでは、自分が感じたことを、そのまま表現していきます。
広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の当事者です。「人並み」ができず、いろんな場面で苦戦していますが、多くの人に助けられながら生きています。
このブログを通じて、少しでも多くの人に発達障害のことを知ってもらえればと思います。
「自己紹介」カテゴリに、私のプロフィールを置いています。

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