自閉圏の長所とは-職場での「内と外を分けない実証実験」報告(5)

「内と外を分けない実証実験」シリーズの追記です。

前回の「まとめ」では、「ムラ」の発生は必然であること、それゆえ、群れない者が「ムラ」と協力や拮抗しあう「補完しあう関係」が必要である、と記しました。

今回は、私の推論です。
「ムラにいる人」と「群れない者」に、今回は「定型発達者」と「発達障害者」を当てはめてみます。決して二分されるわけではありませんが、その傾向があると考えるからです。
「内と外」を分ける現代の「ムラ社会」構造を記したサイトを紹介します(2011年10月12日)に記したとおり、「ムラ」の存在は非常にわかりにくいです。「内と外を分ける」言動も実に巧妙で、それと気付きません。
「成果主義」が形骸化したのも、個人・部署の目標設定が、「ムラ」の内と外を分ける道具に利用されてしまったから、と言っていいかもしれません。
私が孤立無援のプロジェクト活動を強いられた通り、社内の圧倒的多数がそうであったわけですから、多数派(おおむね定型発達者)はそういう傾向を持つ、と言えるのではないでしょうか。
対し、発達障害当事者の集まりなどで見られる「内と外」は、それに比べると露骨で不器用(表現悪いですが)です。本来持っているものと思えません。
よって私は、「発達障害者(自閉圏)の最大の長所は、内と外を分けないことにある」と推定しています。これが、「補完しあう関係」につながると考えます。

成長する企業の経営者は、「補完しあう関係」の必要性を経験的に知っているのでは、と予想しています。言葉にせずとも、多様な人を使うことで会社が成長し、無難にこなせる人ばかり集めると「血の濃い」状態になってしまうことを。
MBAなどを学んできた最近の人は、そこが抜け落ちているように思います。

企業の生産性を高めるには、いろんな力が活かされる「補完しあう関係」が不可欠であると、今回の「実証実験」から確信しました。それは同時に、毎日行きたくなる、働くことが楽しい職場であると。
「内と外」「補完しあう関係」をキーワードに、そういう職場づくりを社会へ提案していきたいと考えています。

ブログ村のランキングに参加しています。今回もぜひ押して行ってください。
(ブログ左サイドの各ランキングバナーのクリックもよろしくです。)
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害・自閉症へ
こちらへもどうぞ。
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

ついでに、お立ち寄りのしるしとして「拍手」にも一押しよろしくです。

テーマ : アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム - ジャンル : 心と身体

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

最新記事
カテゴリ
プロフィール

まさ(climbmasa)

Author:まさ(climbmasa)
40歳を過ぎて、人とちょっとだけ違う自分に気付きました。ここでは、自分が感じたことを、そのまま表現していきます。
広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の当事者です。「人並み」ができず、いろんな場面で苦戦していますが、多くの人に助けられながら生きています。
このブログを通じて、少しでも多くの人に発達障害のことを知ってもらえればと思います。
「自己紹介」カテゴリに、私のプロフィールを置いています。

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
ランキングの応援よろしくです
各ブログランキングに参加しています。1日1回クリックを!
ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ
ぽちっと押してやってください。
FC2カウンター
メールフォーム
お便りはこちらからどうぞ。

名前:
メール:
件名:
本文: