まとめ-職場での「内と外を分けない実証実験」報告(4)

連載してきた「内と外を分けない実証実験」シリーズのまとめです。

第1回では、1990年後半から日本の各企業が取り入れた、形ばかりの「成果主義」によってもたらされたセクショナリズムの内実は、内と外を分ける「ムラ的共同体」であったと記しました。
第2回では、私自身が経験した、職場での「内と外を分けない実証実験」(セクショナリズムを解消する社内プロジェクト)の報告と考察を行いました。
第3回では、そこで私が置かれた孤立無援の状況と、それでも私が壊れずに1年間やってこれた理由を述べました。

「内と外」に分けて異質を排除する「ムラ」がもたらしたのは、「仕事の出来る精鋭集団」でなく、進化のない「血の濃い群れ」。これが、企業の生産性を低下させる大きな原因となっていました。
しかし、「ムラ」の発生は必然です。「ムラ」をなくすことは出来ません。
そこで、「ムラを解体する」でなく、群れない者が「ムラ」と協力や拮抗しあう「群れない者と補完しあう関係」という考え方が出てきます。
1年間の社内プロジェクトは、社内に「ムラ」が存在すること明らかにし、「補完しあう関係」が企業の中に不可欠なことを、多少なりとも実証出来たのではないかと考えます。

Wikipediaの「セクショナリズム」にも記されている通り、「セクショナリズムを解消するするために、組織横断的なプロジェクトを発足させる」のは、経営手法のひとつです。そこには、「ムラ」に取り込まれない人材が適しているのは、言うまでもないでしょう。

次回は、この「実証実験」から見えてきた、企業における自閉圏の役割を、私なりに推論してみます。
あと1回、お付き合いださい。

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まさ(climbmasa)

Author:まさ(climbmasa)
40歳を過ぎて、人とちょっとだけ違う自分に気付きました。ここでは、自分が感じたことを、そのまま表現していきます。
広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の当事者です。「人並み」ができず、いろんな場面で苦戦していますが、多くの人に助けられながら生きています。
このブログを通じて、少しでも多くの人に発達障害のことを知ってもらえればと思います。
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