森達也さんの講演会に行ってきました

久々の「社会との関わり」記事です。先日、この講演会に参加しました。
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(右下は、講演中に取った私のメモの一部です)

今回は、かなり重い内容です。
森達也さんは、作家・映画監督。テレビディレクターを経て、オウム真理教事件をめぐる日本社会の歪みを描いたドキュメンタリー映画『A』『A2』、そして著作『A3』で有名な方です。他にも著書が多数あります。
浜井浩一さんは、法務省保護観察所などを経て、現在龍谷大学大学院教授。著書に『犯罪統計入門』など。自身の経験と統計学を元に語る、刑事政策、犯罪学の専門家です。

いろんな話がありましたが、ここでは私が飛び飛びで連載している「内と外」シリーズとの関連について記します。講演内容がここにしっかり重なったのです。
「内と外」を分ける現代の「ムラ社会」構造を記したサイトを紹介します(2011年10月12日)

森さんは、地下鉄サリン事件(1995年)以降に、私たちが感じている「凶悪犯罪が増えた」という感覚を、「体感治安の悪化」と呼びました。浜井さんは、犯罪件数(特に殺人事件)が減少傾向にあり、「体感」が事実に反することを、統計によって明らかにしました。
さらに森さんは、「人は不安を感じると群れる」と話します。その結果、「地下鉄サリン事件は一部の異常者が起こしたもので、排除すればいい」という構図がつくられたと。これを、森さんは「集団化の副作用」呼びます。
その結果、「なぜあのような凶悪犯罪が起こったのか、真相が何も明らかにならないまま結審した」と、森さんは強く主張します。
ここが、先に挙げた私の連載「内と外」シリーズにしっかり重なりました。「ムラ」の外に対する排外主義です。

また、森さんは、「集団化の副作用」の中で、「集団の外の人を排除するだけでなく、集団内でも排除が起こる」と語りました。「ムラ」内部で起こる「同質性の強要」です。
私たちは、常に「集団からの排除」という恐怖の中で生きているのかもしれません。自分の考えを出さずに集団に合わせることが「正常」とされる社会に、誰もが苦しんでいると言えるでしょう。

でも、森さんは講演の最後をこのようにくくりました。
「日本のムラ社会を農耕社会と結び付ける人は多い。その側面もあると思うが、朝鮮半島や中国大陸の農耕社会は日本と異なる。だから私は、ムラ社会を変えていくことが出来ると考える。」

「内と外」シリーズ、まだ続きます。

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(追記は、この講演会で久しぶりにお会いした人のことです)
この講演会で、約15年ぶりに再会した人がいます。死刑制度の問題などに長年関わっている方です。
前に会ったのは、1996年頃。その方が東京に在住されているときです。
私が仕事で東京へ出張した際に、喫茶店で市民運動との関わり方などをおしゃべりしました。
その方は今、京都で食堂を経営されています。
京都の集会ということで、「お会いできるかな」と思って参加したわけですが、会場へ入ってすぐ、その方から声をかけていただきました。
「横に座っていいですか」と、真横の席を陣取ったのは、言うまでもありません。

テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性 - ジャンル : 心と身体

コメント

お久しぶりです。まささん。

興味深いテーマですね。

今社会に必要なのは排除ではなく、多様性を許しあえる認め合うことなんじゃないのかな。と思っています。

>「日本のムラ社会を農耕社会と結び付ける人は多い。その側面もあると思うが、朝鮮半島や中国大陸の農耕社会は日本と異なる。だから私は、ムラ社会を変えていくことが出来ると考える。」
このお話はとても興味深いですね。これらの農耕社会がどんな形態なのかとても興味が湧きました^^

お話の続き楽しみにしていますね(*^_^*)

Re: みささん

この記事にコメントいただけて、とてもうれしいです。
私たちのキーワード「多様性」を考えるには、今の「排除の構図」を明らかにする必要があると考えています。
同時に、今までの日本社会には、「群れと排除」が必要だったと考えています。そこも肯定的に考えます。
過去の謎を解き、未来を見据えるにあたり、森達也さんの最後の言葉は非常に興味深いですね。
この続き、だいぶ先になると思いますが、少しずつ書いていこうと思っています。

No title

まささん、お久しぶりです。
うーん?でもたしか江戸時代は、向こう三軒両隣でその人の能力に見合った仕事なりを与えて助け合いの精神があったんではなかったかな?
でも、まささん良い一年をありがとう。
来年も楽しみに読みますね。写真もすてきです。
良いお年をお迎え下さい。

Re: 恵さん

恵さん、お久しぶりです。
そう、江戸時代までさかのぼらなくても、最近までその人に合った仕事を割り振っていたと思うんです。
変になってきたのは、ここ10年ほどのことと見ています。各企業の「成果主義」導入の頃と一致します。
でも、「成果主義」は原因でなく、先行きの不安感が「成果主義」へ向かわせたと考えています。今回の記事と重なります。
来年もよろしくです。

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まさ(climbmasa)

Author:まさ(climbmasa)
40歳を過ぎて、人とちょっとだけ違う自分に気付きました。ここでは、自分が感じたことを、そのまま表現していきます。
広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の当事者です。「人並み」ができず、いろんな場面で苦戦していますが、多くの人に助けられながら生きています。
このブログを通じて、少しでも多くの人に発達障害のことを知ってもらえればと思います。
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