香山リカさんの講演会へ行ってきました

先日、香山リカさんの講演会へ行ってきました。

2011年2月27日(日) ガレリアかめおか
社会福祉法人 信和福祉会 圭の家 20周年記念講演
「精神科の現場から学んだこと」
講師:香山リカさん(精神科医・立教大学現代心理学部教授)


香山リカさんについての説明は不要でしょう。精神科医、数えきれないほどの著書、大学教授。
今回は、チラシに書かれていた「現代人の”心の病”についての洞察を続けている」にひかれて、聴きに行くことにしました。
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壇上の香山さんは、マイクを手に持ってしゃべります。「鈴を転がしたような声」とでも言いましょうか、やさしい声です。もちろん、細めの黒ぶちメガネです。
講演は、「心の病は、いつ、誰がなってもおかしくない。」から始まりました。香山さんは、「今は診察室で医者の側に座る私も、いつ患者側の席に座るかもしれない。」と続けます。
さらに、ここ10年ほどの間に強まった「自己責任」(心の病を負ったのは本人の問題)という風潮に、香山さんはきっぱり「No」と言います。
「うん、そう!」と、私がずっと考えてきたことと重なりました。発達障害の二次障害も、いろんな心の病のひとつであり、本人の自己責任ではありません。そして、その経験ゆえ、私たちは多数派(定型者など)のもろさも知っています。心の病が、「普通」にしていないから起こるのではないのです。
そして、香山さんは「人の底力(回復力)にいつも驚かされている。誰もが『回復の芽』を持っている。」 と強調されました。先の「いつ、誰がなっても」に呼応する言葉です。これも、私たちはよく知っています。誰もが底力を持っているのです。
話は、「企業の成果主義の問題」や「経済成長と幸福度のずれ」などに広がり、あっという間の1時間半でした。

400席の会場はほぼ満席。「圭の家」のスタッフの方と少しおしゃべりさせていただきましたが、参加者の多く(半分以上?)は、チラシを見てきたなど、一般の方とのこと。香山さんの人気はすごいです。
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今回も、購入した著書にサインをしていただきました。
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ここでも、名刺代わりに堀川ひとみ関西ライブのチラシ[当ブログURL入り]をお渡ししました。終わったイベントなので、宣伝にならずちょうどいいのです。

先々週の樋口恵子さんの講演会のときと同じく、大阪から京都・亀岡まで自転車で通いました。夜間の峠越えも想定し、今回も強力ライト装備のMTBを使用しました。
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梅が咲いていました。いい香りが漂っています。
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春はもうすぐです。
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早春の空気を感じ、すてきな香山リカ先生にも会えて、ぜいたくな1日でした。

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(追記は、自転車乗り向けの話です。梅の写真には、ちょっとした理由があるのです。)
亀岡からの帰り道のことです。
向かい風の中、登りにさしかかったときに、自分の体の異変に気付きました。「踏めない、進まない」ことに。体が震え、ボーッとしてきました。
そう、ハンガーノックです。大阪を出るときにお昼を食べ、講演前にパン2個を食べたにもかかわらず、まだ足りなかったようです。
ここから先は峠越え、しばらく登りです。とても進めません。止まって持っていたパンを食べます。でも足りません。自転車に積んでおいた非常食を引っ張り出して食べたところ、復活してきました。
梅の写真を取るなどして血糖値の回復を待ちます。何とか走れるようになり、日没までに大阪へ戻ってきました。

これが車載の非常食です。サドルバッグに入れていました。
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プロ選手でもなることがあるというハンガーノック。
峠道にはコンビニもありません。田舎を走るときには、背中のポケットにパンのひとつふたつは必須ですね。

テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性 - ジャンル : 心と身体

コメント

No title

私も香山リカさんの著作に気に入ったの結構あります
精神医学系の(気に入らないのもあるけど)

でも、リカちゃん人形と同じ名前にするなんて
勇気あるなあということを一番思います…

Re: ダメ子さ~ん

コメントありがとうございます。いつも、ダメ子さんの漫画に腹を抱えて笑っています。
香山リカさんの本、結構読まれているのですね。私は、今回購入した「気だてのいいひと」宣言!を読むのが初めてです。
この本も、以前の本も、書かれた時代を強く反映しているのでしょうね。
リアルの香山リカさん、名前通りのすてきな人ですよ。(リカちゃん人形の「本名」そのものであることを、先ほどネット検索で知りました。)

No title

梅の花って可愛らしいですね。
甘酸っぱい香りが画面からあふれそう!

Re: みきTさん

ほんと、梅のいい香りがただよっていましたよ。
梅の花のアップ、なかなかいいでしょ。
これからの季節、花の写真がたくさん撮れるので楽しみです。またロング行きましょう。

No title

>、ここ10年ほどの間に強まった「自己責任」(心の病を負ったのは本人の問題)という風潮に、香山さんはきっぱり「No」と言います。

うん~ん。なんだか、とっても共感します。

「自己責任」といいながら、提供する側の「責任逃れ」になっていることが、この社会には多くなったように感じます。また、おかしな押し付けを、当然のようにはめてくることも。

選択肢が狭まる一方で、選んだ結果は「自己責任」というのはどうかと思います。


Re: NKのつぶやきさん

バブルがはじけてからでしょうか、多数派が「責任逃れ」するために、少数派に「自己責任」を押し付ける風潮が強まったのは。企業に形ばかりの「成果主義」が入ってきたのも同時期ですね。
これでは、社会に閉塞感が出てきて当然です。誰も新しいこと(=少数派になること)をやりたがらなくなるわけですから。
香山リカさんは、「自己責任」の話の中で、「『多様性』と言いながら、実際には多様性を認める社会になっていない」と言われていました。先日の樋口恵子さんも、「多様性を力にしていくことが必要」と強調されていました。
発達障害という視点、そして発達障害者の存在は、社会を変えていく重要な位置にあると感じています。

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プロフィール

まさ(climbmasa)

Author:まさ(climbmasa)
40歳を過ぎて、人とちょっとだけ違う自分に気付きました。ここでは、自分が感じたことを、そのまま表現していきます。
広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の当事者です。「人並み」ができず、いろんな場面で苦戦していますが、多くの人に助けられながら生きています。
このブログを通じて、少しでも多くの人に発達障害のことを知ってもらえればと思います。
「自己紹介」カテゴリに、私のプロフィールを置いています。

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