企業社会の中で私が見てきたこと

なかなか書き進められなかった、仕事に関する記事を進めていきます。私が、会社(民間企業)の中で感じ、考えたことを書いていく中で、「新しい発達障害像」の一例を示そうとする試みです。
関連記事:
「発達障害者と企業の生産性を考える-私が目指す方向(6)」
「みなさんに助けられて1周年-これからも発信していきます。」
ここで書いたことの具体例を拾っていきます。
(ただし、あくまでも一般論でなく、「私の場合」です。発達障害は非常に幅広いスペクトラムを持っており、私の例はそのごく一部に過ぎません。発達障害者にはいろんな状況の人がいます。いろんな支援や理解があるべきで、画一的に考えないことが前提になっているとご理解ください。)

「発達障害者と企業の生産性を考える-私が目指す方向(6)」でも触れたとおり、私が勤める会社に「成果主義」が導入された頃から、私は会社の流れから取り残され始めました。1990年代後半、日本の多くの企業がそうだった頃です。
「成果主義」といっても、個人の「見える成果」(数値化、言語化しやすいもの)ばかりが重視され、「縁の下の力持ち」的な仕事は評価されなくなりました。また、ビジネス書に書かれた言葉を上手に操れる人が昇格していくようになりました。この点でも私は取り残されました。

私が取り残された理由を考えてみます。多くの人は、形ばかりの未熟な「成果主義」に疑問を持ちつつも、「そういうものだ」と順応し、「見える成果」の方に流れていったのに対し、私はどうしても真似できず、「縁の下」の仕事から抜け出せなかったのです。
また、当時私の会社では、ビジネス書がはやり、社内でフレームワークが頻繁に行われていましたが、私は「経営方針の落とし込み(自部署への展開)」といったことが苦手で、落ちこぼれていました。

ところが、それから10年あまり経った現在、会社は活気を失い、自分の仕事以外はしないという雰囲気が蔓延し、自分で判断できることすら判断しない(上司に判断を仰ぐ)人が多数を占めるようになってしまいました。私にとっては、非常に居心地が悪いです。
これが成果主義と関係あるのかどうかはわかりません。でも、私は多くの人が「何となく」合わせてきたことと関係は深いと推定します。自分の考えと実際の行動が乖離した状態が続いた結果、主体的に取り組まなくなってしまった(モチベーションが低下した)と考えています。

今回は状況説明までです。次回は、まわりの「そういうものだ」に合わせられず、落ちこぼれた私が、そこで何を考え、行動してきたかについて書く予定です。
なお、発達障害との関連については、私からはあまり書かないようにしようと思っています。読者のみなさんからコメントいただきたく思います。

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この記事を書くにあたって気をつけていることなどを追記に入れました。
仕事に関する記事の作成には、非常にたくさんのエネルギーを使います。そのため更新はかなりゆっくりになると思いますが、ご了承ください。
なお、下記の点に留意して書き進めています。
・事実に基づいて具体的に書くことを最優先にしていますが、固有の情報が特定されないようにしていますので、つかみにくい点が多々あるかと思います。不明な点はコメントで質問いただけると幸いです。
・発達障害との関連を安易に結びつけることを、あえて避けています。読者のみなさんの力を借りて抽出できればと思っています。
・私自身があらゆる場面で少数派であり、会社の状況についても多くの個別事情がありますので、一般化できる部分は多くないと思います。これについても、読者のみなさんの意見をいただければと思います。

テーマ : アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム - ジャンル : 心と身体

コメント

こんばんは。

お久し振りです。

会社、という組織の中で起こっていること……なかなか興味があります。
続きも楽しみにしています。
あ、でもお急ぎなられずに……飽くまでも、ご自身のペースで……♪

こんにちは

組織が大きければ大きいほど、問題点も多いですよね。
私が今働いているところ(元国立、現在独立行政法人)も、何て言うか、やっぱり事なかれ主義、というか、変化を望んでない、というか・・・。
派遣なので、あれこれ言う権限はないんですけどね~。

続きものんびり待ってます。
あ、リンク張らせてください☆
もちろん、私のところもOKですよ~。

Re: paix31415さん

このテーマ、自分でもどういう展開になるか見当が付きません。先に「発達障害ゆえ」でなく、私が感じ、考え、行動したことをそのまま書いていく予定です。
発達障害との関連については、みなさんの助けを借りて考察していきたいと思います。
協力よろしくです。

Re: はらぺこるいさん

俗に「中堅」と呼ばれるうちの会社でこの状態ですから、大企業は想像が付きません。
逆に、いろんな人がいるので、選択肢は広そうな気がしますが、、、
一番不思議に思うのは、小さな会社なのになぜそんなに責任回避したがるのか、ですね。日々いろんな問題が起こるので、事なかれ主義にはなれません、、、
リンク、ありがとうございます。こちらにも貼りました。これでいいですか。
続き、期待せずに待っていてくださいね。

こんばんは

企業社会の中のお話、とても関心があります。
実際に社会で体験された事に関する記事は、とても意味深いものだと感じます。
私は今年一杯で会社を退職することになりましたが、
自分自身が今後どのように社会と折り合いをつけていくか、正直不安が大きいです。
今後の記事、非常に期待しております。

くれぐれもお体の調子を崩されない程度に、
マイペースに更新していってくださいね。

Re: まゆイヌ さん

記事、読ませていただいています。つらい状況であったと察するに余りありますが、休職と今回の決断、マユいぬさんに必要だったものと思います。発達障害とその仲間に出会えたわけですし。
私の記事、事実をひとつずつ拾っていくことから始めます。特殊なケースと思ってください。でも、その事例の奥に見える企業社会の構図は、もしかしたら共通するかもしれません。期待せずにお待ちください。

こんばんは

この記事を読んで、大組織の企業の雰囲気が個人の特性よりも組織の雰囲気や環境を重視し過ぎてしまうために、一人一人が真面目にこつこつと働くという雰囲気が薄くなってしまい、スピードが求められ過ぎてしまうきらいがあるのだなあと感じました。
私もどちらかと言うと、スピードや組織よりもマイペースを求める方です。
仕事は焦らずにかつ正確に行える環境が一番です。

Re: たもっちさん

返事遅くなってすみません。
そうですね。多数の人が「見える成果」に流されてしまって、こつこつ働くことが悪いことのような雰囲気が出来上がってしまっています。
次の記事では、「少数派」の私が取った行動について触れていきます。そこから、企業の生産性も含めて、仕事について一緒に考えていければと思っています。

No title

未来に希望を見出す良識のある正常な人の意見だと思います。もし昌博さんに問題があるとすれば、アスペルガー症候群という医者の言葉におどらされていることくらいかな。

Re: 夢見るユメ子さん

早速のコメントありがとうございます。今はややこしい連載記事ですが、ぜひ「自転車」「日常の出来事」の写真記事から見てやってください。ここの「お作法」とさせていただいております(笑)
いえいえ、仕事が出来ない者のたわごとですよ。出来る人はこんなこと考える必要ないですから。
この「病名」にこだわるつもりはなく、どこに行っても少数派であった私自身に何らかの説明を付けるために使っています。
また来てくださいね。これからもよろしくです。

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プロフィール

まさ(climbmasa)

Author:まさ(climbmasa)
40歳を過ぎて、人とちょっとだけ違う自分に気付きました。ここでは、自分が感じたことを、そのまま表現していきます。
広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の当事者です。「人並み」ができず、いろんな場面で苦戦していますが、多くの人に助けられながら生きています。
このブログを通じて、少しでも多くの人に発達障害のことを知ってもらえればと思います。
「自己紹介」カテゴリに、私のプロフィールを置いています。

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