発達障害者と企業の生産性を考える-私が目指す方向(6)

私の以前の記事「弱点があるから、優れた長所がある。」でも触れた、日本の多くの企業で「(個人の)成果主義」が言われてから、無難にこなせる「画一的な人」が求められるようになったということが、先日発達障害者仲間3名で話をしていたときに共通意見として出ました。自分の会社だけかと思っていましたが、どこもそういう傾向があったようです。真の「成果主義」に逆行しているとも言える、悲しい現象です。
このことは、発達障害者が働きにくいだけでなく、企業の生産性としてもプラスにならないと考えています。あまり好きな言い方ではありませんが、企業の競争力は、従業員の優れた能力によって生み出されるはずですから。
また、多くの人(おおむね定型者でしょう)は、疑問を感じつつも、今の状況に順応してしまいます。順応できない代わりに、まわりに流されず、独創的な発想の出来る発達障害者は、ますます企業の中で重要な役割を持つのではないかと考えています。
企業の中にいる者として、これを私たちのテーマのひとつにしていこうと思っています。

ただし、私はこれを幅広い発達障害スペクトラムの中のごく一部と考えています。発達障害者にはいろんな状況の人がいます。いろんな支援や理解があるべきで、画一的には考えません。それぞれ目指す方向が違って当たり前、同じでなくていいのです。
これに限らず、いろんなケースが出現することで、きっとスペクトラムの他の領域にもいい影響を与えると信じています。

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自分が目指す方向(5)-たったひとりに届けばいい

8ヶ月ぶりの連載記事です。
前回の記事はこちら→ 自分が目指す方向(4)-自分にしか出来ないこと
前の記事の最後に書いた、「(発達障害の分野で)自分にしか出来ないこと」を考えていましたが、見えて来ず、その後止まったままでした。
ところが、先日友人から「100人のうち99人に届かなくても、ひとりに届けば、それは非常に意味のあること」と言われ、肩の荷が下りました。そう、何かを届けようと意図する必要はない、と。
最近なかなか記事が書けず、苦戦しています。評論的にかっこよくまとめることを意識し過ぎているのかもしれません。
「感じたことを少しずつ」という、このブログを書き始めた原点に立ち戻る必要がありそうです。

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自分が目指す方向(4)-自分にしか出来ないこと

大きなことではない、ちょっとしたことでいい。「たまたまそこに居合わせたから」でもいい。
「自分にしか出来ないこと」、私はそれを考えて行動することを大切にしている。
そんなもの、そんなにあるわけないけど。
自分に出来ることなんか、社会の中ではごく一部でしかない。でも、そうならばなおさら、「自分にしか出来ないこと」が大切だと思う。
今は、発達障害の中で「自分にしか出来ないこと」を考えています。何が出来るのだろう。

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自分が目指す方向(3)-「まわりに伝えたいこと」を見極める

私たち発達障害者が生きやすくなるためには、理解者が必要とよく言われる。
職場や学校、サークルなど、当事者の活動領域それぞれに、ひとりかふたり深く理解できる人。広く浅くでなく。これは、私もまったく同感である。
しかし、実際「ひとりの理解者」すら苦戦することがあると聞く。私も苦戦している。
でも、「理解者」の側から見ても、難しいと思う。「素直」「言葉通り受け取る」といった特性は共通していたとしても、後天的に身に付けたものが大きく重なっていて、非常にわかりにくくなっているだろうから。
やはり、「自分を把握することで、まわりに伝えたいことも明確になる」から始まると思う。
私の場合、このブログを「まわり」にあたる友人に紹介し始めている。一部の人には、私が「普通にしているときは、ストレスがかかっているとき」ということを、「そういうものなのかな」と受け止めてもらえている。
自分を知ることも人との関わりから。まわりに伝えることもまた同じ。
今回も、行き着くところはやはりここであるが、その意味を掘り下げたくて書いてみました。

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自分が目指す方向(2)-「そのままの自分」探し

いきなり大きなテーマを掲げてしまって、かなり苦戦していますが、またもいろんな人に助けられて、何とか進められそうです。
今回は、春実さんからいただいた、「『そのままの自分』がどんな自分なのか」を考えてみます。
去年の3月、初めて「アスペルガー」という言葉を知って、今まで「得体の知れない」ものだった生きにくさ(それすら気付いていなかった)が、ちょっとだけ把握できるものになった。まわりの状況は何も変わっていないけど、少し楽になった。まわりからも、「落ち着いた」「何か変わった」という言葉をもらった。「そのままの自分」でいるための第一歩は、「自分を知る」から始まると考えて間違いないだろう。
でも、いったいどれが自分なのか、、、きっと、人に合わせようとする自分も含めて、すべて自分だと思う。
ただ、「人と違う出発点」の自分、成長してきた自分、定型のまねをする自分、、、区別して把握することが出来るはずだし、必要だと思う。いろんな自分を把握することで、自分を中心に置いて物事を考えたり人と関わったりできるはず。表面的には同じでも、自分にかかるストレスは全然違うだろう。
どうしたらいろんな自分を把握できるのだろう、、、本や検査も有効だけど、やはり定型者とも発達障害者とも出会って、自分と相手との共通点、違う点を把握することから始まると思う。
私の場合、このブログと通じていろんな人と出会えたことが大きい。自分と重なる点や違う点がちょっとずつわかってきた。同じ苦しい思いに涙することも、大切なことと思う。
自分を把握することで、まわりに伝えたいことも明確になってくるだろう。
次は、また違う角度から「目指す方向」を考えてみます。違った意見やアドバイスなど、いただけるとうれしいです。

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プロフィール

まさ(climbmasa)

Author:まさ(climbmasa)
40歳を過ぎて、人とちょっとだけ違う自分に気付きました。ここでは、自分が感じたことを、そのまま表現していきます。
広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の当事者です。「人並み」ができず、いろんな場面で苦戦していますが、多くの人に助けられながら生きています。
このブログを通じて、少しでも多くの人に発達障害のことを知ってもらえればと思います。
「自己紹介」カテゴリに、私のプロフィールを置いています。

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